埼玉起業人発掘プロジェクト『蓮田の起業・共創実現のためのリアル対談』開催レポート
2025年6月25日、第12弾埼玉起業人発掘プロジェクト『蓮田の起業・共創実現のためのリアル対談』を開催しました!
第一部では、蓮田の未来をつくる登壇者の皆さんから、この街で挑戦を続ける想いや、事業づくりに込めた熱いストーリーを直接聞くことができました。 そして第二部の交流会&懇親会は、その盛り上がりをそのまま引き継いで、新しい出会いやつながりがどんどん生まれる、にぎやかで楽しい時間になりました!
「埼玉起業人発掘プロジェクト」とは
埼玉県内の各地域の起業家・経営者を発掘・紹介するとともに、埼玉地域起業家✕埼玉地域起業家による共創が生まれる場をつくり、広域のコミュニティを形成していくために発足したプロジェクトです!
りそなコエドテラス 3階のResona Kawagoe Base+ (以下、RKB+)にて、登壇者の皆さまと起業を考えている方やスタートアップ企業の経営者の方の活発な交流が生まれています。
当日の様子|蓮田の起業・共創実現のためのリアル対談
登壇者の紹介
本日ご登壇いただいた皆さまをご紹介します。
株式会社CAP 代表取締役 大平 純也さま
mimiamu Youtuber/著者 高橋 春香さま
株式会社サイクル・トゥー・サークル 代表取締役 辻 浩一さま
株式会社エン・デザイン 代表取締役 中野 龍介さま
株式会社Zero to One 代表取締役/蓮田市議会議員 山田 慎太郎さま
登壇者の皆さま、貴重なお話をありがとうございました!

【第一部】パネルディスカッション
各登壇者の自己紹介や事業紹介から熱意がひしひしと伝わってきました。それだけでも非常に充実した内容でしたが、その後は下記のテーマに沿って、さらに活発な議論が交わされました。
ディスカッションテーマ
- 蓮田における事業創出のポテンシャル
- 蓮田の地域特性を生かした起業とは?
- 蓮田企業×スタートアップ企業との連携
蓮田における事業創出のポテンシャル
山田さま
「AIの活用という観点で考えると、実は東京都心よりも東京周辺部の方に需要があります。そういう意味では蓮田市にも事業を生み出すポテンシャルがあると思います。
また、”Hasuda Hub”というコワーキングスペースを運営していて、将来性のある事業者と出会えるチャンスがあります。mimiamu 高橋さまとお会いできたのは、”Hasuda Hub”にお問い合わせいただいたのがきっかけです。素晴らしい起業家の方とつながることができる場があるのは一つの可能性かなと思います。 あとは、蓮田市は顔が見える経営者が多いと感じています。家賃も比較的安く、東京から40〜50分でアクセスできる好立地です。さらに、子育てがひと段落した女性が多く、人材雇用の点からも事業の可能性は大きいと思います。」
大平さま
「私自身、蓮田市の創業支援制度を利用したことがあります。行政や経営者同士の距離が近くて話しやすい雰囲気がありますし、補助金などの支援も充実していて、起業に挑戦しやすい環境だと感じます。」
中野さま
「蓮田市には若い経営者が多く、お互いを応援し合う風土ができています。地域にしがらみが少なく、新しいチャレンジがしやすいのも魅力です。それに、蓮田サービスエリアがあることで県外の人との接点も多く、市外との交流から新しいビジネスやアイデアが生まれる可能性があります。」


蓮田の地域特性を生かした起業とは?
高橋さま
「蓮田のママ友と話していると、「在宅で稼ぎたい」という声をよく耳にしますが、女性が子育てをしながら仕事をするのは本当に大変です。特に在宅で子育てをしながら働くのは想像以上に難しいです。ただ、これは蓮田の地域特性というより、女性全体の課題かもしれませんね。蓮田はコンパクトな地域なので、在宅ワークの話も人づてによく聞きますが、”女性YouTuber”や”在宅”というのは、なんとなく難しい印象です。
私はiPhone 1台でYouTubeを始め、撮影機材もマイクもなしでスタートしました。動画編集も未経験でしたが、YouTubeを見ながら独学で身につけ、男性より稼いでやろうという気持ちで取り組みました。」
“YouTuberの参入障壁が低いこと”や”在宅ワークのニーズが強いこと”、”育児と在宅ワークの両立のハードルが高いこと”、”ママ友の口コミが広がりやすいこと”、これらのニーズ・課題に応えられる事業のポテンシャルがあるかもしれませんね。
大平さま
「私は父が経営していた蓮田の工務店を事業承継して、これまで父が積み上げてきたものも含めて蓮田への想いは強いです。蓮田市に勤めていた友人の想いも受け継ぎ、蓮田で起業することを決めました。」
中野さま
「都内とは違い、蓮田では仲間意識をつくり、外に展開しやすいのかなと感じます。例えば、”美容×AI”といった新しい事例を作り、それを他の地域に横展開していくこともできると思います。都内だとプレーヤーが多すぎて、なかなか難しいところがありますが、事業領域が重ならないプレーヤーがいて、実際に経営者同士がつながり一緒に事業をつくっていけるのは蓮田ならではの強みです。」
山田さま
「蓮田にはお互いのサービスを積極的に利用する雰囲気があります。私は特に、顔を合わせて直接関係を築くことを大事にしています。」
蓮田企業×スタートアップ企業との連携に学ぶ
辻さま
「経営革新計画の承認を取得する際、自転車店を経営している立場からアイデアを練り、オリジナルのアプリを開発しました。自転車は壊れてから持ち込まれることが多いのですが、自動車の車検のように”壊れる前に点検する仕組み”が必要だと感じていました。そこで、システム会社と連携して点検管理ができるアプリを1年くらいかけて制作。もともと”安心・安全な自転車を提供する”というポリシーがあり、定期点検の意識を地域に根付かせたいという思いが背景にありました。」
高橋さま
「InstagramのDMをきっかけに、出版社から連絡をいただきました。脳活(脳活性化)と編み物の組み合わせは人気が高く、介護施設でも活用されています。今後は編み物に関するYouTuberとのコラボなど、新しい形での発信や広がりも実現できたらと考えています。」
中野さま
「国内の企業を売上規模で見ると、5億円規模の企業と、数十億〜100億円規模の企業との間には大きな壁があります。しかし、この壁は他社との連携や海外展開によって乗り越えることができます。
AI事業では、美容、学習塾、建築といった異業種との協業を進めたことで、売上成長のスピードが飛躍的に向上しました。具体的には、販売・納品・業界参入といった多様なパートナーシップを組み、まずは全国展開を進めています。次のステップは海外展開です。これも国内外の企業とのパートナーシップによって実現していくことが重要です。 今後は、建築会社、美容院、カスタマーサポートなど、あらゆる業界・部門との連携をさらに広げていきたいと考えています。」
山田さま
「行政は基本的に自前主義が強く、例えば補助金の制度構築や事務手続きも内部で完結させる傾向があります。そこに民間企業が入り込むことで、より良い形に改善できる余地があります。また、AIは行政とは相性が悪いと考えられてきましたが、むしろそうした分野にこそ導入すべきです。これからは企業・行政とAIがより密接に関わっていく時代であり、その中で民間の力がますます重要になってくると思います。」



【第二部】交流会・懇親会
第二部の交流会&懇親会では、登壇者と参加者が一緒になって、ワイワイと盛り上がる時間に。会場のあちこちで、真剣な話から笑い声まで飛び交い、和やかで楽しい雰囲気に包まれていました。
今後も、挑戦する起業家たちが互いに刺激し合い、共に成長していける場を創出していきます!



これから起業を考える方へ
起業には必ず失敗のリスクが伴います。起業を成功に導くには、起業を経験した人や事業を営む人の”生”の情報を得ることが大切です。起業家の”生”の声を聞かずに起業するなんて、自ら失敗の道を進んでいるようなもの・・・
RKB+の起業家ネットワークには、失敗のリスクを下げ、成功確率を上げるヒントが詰まっています。起業を志す方や漠然と起業を考えている方も、ぜひRKB+にお越しください。まずはイベントの参加または施設の見学を!
まとめ
蓮田での起業・事業創出の可能性や起業家の皆さまの熱量が伝わりましたでしょうか?
これからも、埼玉県内の各地域の起業家とともに埼玉起業人発掘プロジェクトを開催していきます。その他にも、起業家向けセミナーやネットワーキングイベント、ビジネスコンテストなど、様々なイベントを開催していますので、ぜひホームページをチェックしてください。Resona Kawagoe Base + の会員さまはもちろん、非会員の方もウエルカムです!
一緒に埼玉県を盛り上げていきましょう!
【参考】蓮田市の概要
「そもそも、蓮田市ってどんなところ?」と思われた方に向けて、蓮田市の基本情報やビジネス環境をご紹介します。「蓮田で起業するのもアリだな」と感じていただけたら幸いです。
蓮田市の基本情報
蓮田市は埼玉県の東部に位置し、さいたま市や白岡市に隣接する利便性の高い市です。
2025年4月現在、人口は約61,000人で、世帯数は約26,000世帯です(埼玉県推計人口)。市内には黒浜沼や元荒川などの自然環境が広がり、都市近郊ながらも緑の多い住環境が魅力です。 また、毎年秋に開催される「はすだ市民まつり」など、地域のつながりを感じられるイベントも充実しています。
蓮田市はJR宇都宮線の蓮田駅が中心で、上野や新宿方面へのアクセスも良好なため、通勤・通学にも便利な地域です。

蓮田市のビジネス環境
蓮田市の経済を付加価値額で見ると、「製造業」 「医療、福祉」 「卸売業、小売業」が中心となっていますが、近年では新しいビジネスの誘致や起業支援にも力を入れています。特に、町の地域資源を活用した事業や、地域課題の解決に資する事業が期待されています。 本日ご登壇いただいた山田さまが運営するコワーキングスペース”Hasuda Hub”は、蓮田駅西口から徒歩5分のところにあります。このような施設が整っているのも良いですね。
【交通・インフラ】
蓮田市は、首都圏に近接した優れた交通・インフラ環境を有しており、事業展開において高い利便性を誇ります。2022年に開通した圏央道(首都圏中央連絡自動車道)「白岡菖蒲IC」に近接しており、東北自動車道や関越自動車道など主要高速道路との連携が良好です。これにより、埼玉県内のみならず、関東全域への広域輸送・営業展開がしやすい立地となっています。

蓮田市で起業するなら
蓮田市では、市内で起業した方に対して、起業に必要な費用の一部を補助する「起業家支援事業補助金」制度を設けています。このような公的な支援も活用しながら、起業の準備を進めてはいかがでしょうか。 もちろん、RKB+においても、様々なバックグランドを持つコミュニティマネージャーが起業家の皆さまをサポートしますので、何なりとご相談ください。